無知
びわ湖に突き出た半島、こんもりした山のふもとから参道を1キロ登ると「伊崎不動尊」がある。お寺から石段を降り山門をくぐれば湖だ。船着場がある。かつて船で参拝する人が大勢いた頃の名残りだ。
お坊さんが薪を割っている。「山の裏側まで一人で行っても大丈夫でしょうか」尋ねた。朝9時前、周囲に人の気配は無い。お坊さんは声をかけられたことが信じられない面持ちで「イノシシが出るのは夜だけだから、そこから行くと良いよ」と指さした。木立ちへ分け入ると道は無く小1時間登って引き返した。沢で足を滑らせズササーっと滑り落ち、泥だらけで帰宅し「イノシシだって!冬は猪鍋にするのかな」家族に話した。
次に行ったらお坊さんはトロッコのような乗り物を運転し物資を運んでいた。元気いっぱい挨拶すると少し間をおき会釈してくれた。
3度目は笑顔だった。踏破し、投稿する前に念のため検索したら、イノシシが役行者をこの地に導いたことから猪先(いさき)→伊崎という名になったって。迷子に2回なりかけたよ、役行者の修行地って知らなかったんだよ。野菜を買いに出かけたついでに寄る場所だった。
お坊さんは千日回峰行満業の大行満大阿闍梨さま、天正年間以降48人め。知らないってこわい見る目が無いだけに怖い。
参道は整備され登りやすい
途中から見える景色ーー彦根方面
お堂
山門を下ると
船着き場
波ドーーン
お参りして
毎年8月に竿の先から琵琶湖へ飛び込む行事が行われるお堂を拝見し
山へ分け入る
巨岩を迂回し倒木を乗り越え進む
近江八幡方面を臨む