無知

びわ湖に突き出た半島、こんもりした山のふもとから参道を1キロ登ると「伊崎不動尊」がある。お寺から石段を降り山門をくぐれば湖だ。船着場がある。かつて船で参拝する人が大勢いた頃の名残りだ。


お坊さんが薪を割っている。「山の裏側まで一人で行っても大丈夫でしょうか」尋ねた。朝9時前、周囲に人の気配は無い。お坊さんは声をかけられたことが信じられない面持ちで「イノシシが出るのは夜だけだから、そこから行くと良いよ」と指さした。木立ちへ分け入ると道は無く小1時間登って引き返した。沢で足を滑らせズササーっと滑り落ち、泥だらけで帰宅し「イノシシだって!冬は猪鍋にするのかな」家族に話した。

次に行ったらお坊さんはトロッコのような乗り物を運転し物資を運んでいた。元気いっぱい挨拶すると少し間をおき会釈してくれた。

3度目は笑顔だった。踏破し、投稿する前に念のため検索したら、イノシシが役行者をこの地に導いたことから猪先(いさき)→伊崎という名になったって。迷子に2回なりかけたよ、役行者の修行地って知らなかったんだよ。野菜を買いに出かけたついでに寄る場所だった。
お坊さんは千日回峰行満業の大行満大阿闍梨さま、天正年間以降48人め。知らないってこわい見る目が無いだけに怖い。

f:id:fuzaketeru:20161105160905j:image

参道は整備され登りやすい

f:id:fuzaketeru:20161105162355j:image

途中から見える景色ーー彦根方面

f:id:fuzaketeru:20161105160817j:image

お堂

f:id:fuzaketeru:20161105161350j:image

山門を下ると

f:id:fuzaketeru:20161105161500j:image

船着き場

f:id:fuzaketeru:20161105161550j:image

波ドーーン

f:id:fuzaketeru:20161105161621j:image

お参りして

f:id:fuzaketeru:20161105161957j:image

毎年8月に竿の先から琵琶湖へ飛び込む行事が行われるお堂を拝見し

f:id:fuzaketeru:20161105162029j:image

山へ分け入る

f:id:fuzaketeru:20161105162237j:image

巨岩を迂回し倒木を乗り越え進む

f:id:fuzaketeru:20161105162327j:image

近江八幡方面を臨む

 

 

映画体験

インドで生まれ修行し20世紀初頭に米国へ渡り、ヨガの教えを科学的観点から説き広めた人物のドキュメンタリー映画を観た。ラストに流れた言葉は「どうしたらグル(導師)と会えますか、と尋ねたとき師は答えた。あなたのグルは今あなたの目で世の中を見ていることに気がつかないのか」
グルの目になってる?メガネが要らないのはそのせい?!
映画を見るとき普段はメガネをかけるが『永遠のヨギー』では邪魔に感じられ早々に外していた。そもそも初めて観た際にメガネを映画館へ置き忘れ、取りに行きがてら観た2度目だった。一度め寝ちゃったし。
ええ、眼鏡屋さんで検眼してもらったよ、今は近眼と老眼のバランスでメガネ無しの方が良く見えるそう。グル、ありがとう。ちゃうって。

f:id:fuzaketeru:20161019072942j:image

 

膝はランナー、肘がテニス・プレイヤー

膝の外側が痛み階段昇降も一段づつ。

診断はランナーズ・ニー、使い過ぎ。

走ってへんし思い当たるのは辰巳先生の命のスープづくり、

台所にほぼ二日間はりついた。

 

5年前は大森先生の穀菜食づくりでテニス肘

根菜きざみまくったからね。もちろんテニスしてない。

 

そもそも痛みが爆発する前に兆候あったやろ、と。

ブレーキついてへんバブル世代、

健康増進図り損ねてる。

 

f:id:fuzaketeru:20160607055028j:image

 

手仕事の思い出

市民体育センターが数年後の国体のため取り壊されるって。

この街路樹は、チョンチョンに剪定した後ワっと蘇ったね。

広大な敷地と駐車場を積雪のたび雪かきしてくれてありがとう、
雪かきの最中に愛車のキーを失くし、雪解けまで出て来なかったね。

夏は草刈りで新任の所長に文句言われたっけ、でも
草刈機の扱いに慣れた数ヶ月後は得意そうにしてはったよ。

所長が職員の中で一番背の高かったときは、
掃除機を背負ってハシゴを昇り、二階の窓を掃除してもらったね。
送風口の排気でアチアチ言いながら慌てて降りて来はって
「おまえらいっぺんパワハラ講習会行ってこい」
言われたってね、
カチカチ山?言うて申し訳なかった。

真冬に浄化槽が壊れ、汚物が噴出したときの無邪気な表情も忘れられない。
夏はゴーヤで緑のカーテンをつくり、腕によりをかけ実らせ市民へプレゼント
したね。

気候がヤバい時は非常用食料を早朝から用意し、市民の避難へ備えた。
危機が去れば黙って片付けた。

数人の女性でまわしてた印象だよ。ありがとね、
ありがとう。

f:id:fuzaketeru:20160601134801j:image

f:id:fuzaketeru:20160601134818j:image

f:id:fuzaketeru:20160601134837j:image

f:id:fuzaketeru:20160601134918j:image

合言葉は Fine Days ーー 昭和のコント

総合病院で検査を受け帰宅した母、父の部屋へ駆け込み
言い放った「わたしガンだから!手術するから!
あなたショートスティ行って ‼︎ 」

身障者1級・要介護2米寿の父、日帰り通所リハビリの経験はあるが
宿泊ショートスティは未体験。新しい通所サービスへ電話し
契約を迫り、スケジュールを埋めた。
事態を知り狂奔するケアマネジャーと子。
なんかマズいと気づいた父、母へ訴える「子が困ったことしてくれた」
「いじわるする」と。余裕で笑みを浮かべる母、
短期記憶喪失する父。

という話を僚友へしたら「昭和のコントやん!」
以来、思い出すたび口元がニヤける楽しい思い出。
ほんの一週間前やけど。
皆さん元気で大変よろしい。

f:id:fuzaketeru:20160530081158j:image

サクラ・2016年 これでよし

ゆるやかな斜面に作物がまばらに生え

レンゲ草が風に揺れている。
ヤギが肥えた土に糞をし、
次の実りも約束されたようだ。
 
これで良し。わずかだが、できることはした。
つれあいの手を取り立ち去る。
 
深い満足に包まれ目が覚めた。夢だった。
 
f:id:fuzaketeru:20160407060736j:image
 

空の面積

最寄り駅まで自転車で通勤する家人は、流れ星をしょっちゅう見る。
「視界の半分が空やもん。ビルに切り取られた空と違う」

ニホンザル見た」と帰って来たこともあった。
猿が道に座っていたそうだ。
人里に現れた猿のニュースを観ると、ごっつ活動的やのに
ずいぶん違う。何も無いせいだろう。

キジや犬もその辺にいて、桃太郎が家来を手近で調達したのが分かる。
脇目も振らず走っているから交流は難しい。
その点、タヌキやキツネは声に反応するが、
きび団子では協力を仰げそうにない。

f:id:fuzaketeru:20151202163107j:image